今日のごはん日記

料理の記録や気ままな日記を書いてます😄

熊本産アサリの話し

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スーパーから、いつもはたくさんあった【熊本産アサリ】が消えた。ほとんどが中国のものを熊本と偽って販売していたことが発覚したのだ。報道特集が3年前から追及してきたもので、国会でも取り上げられるまでに至った。東京五輪の弁当大量廃棄問題もこの番組がスクープしていたから、アンテナの精度、取材力は素晴らしい。地元のスーパーをチェックしたら「中国産」、ちょっと高級なスーパーでは「北海道産」が売られていた。いずれもそれまでは「熊本産」だった。

さて、中国から運ばれてきたアサリは熊本の干潟に撒いて、鮮度を回復させる「蓄養」という作業を行う。これ自体は問題ないのだが、この工程をわずかでも経たことで「熊本産」にされてしまうのだ(○_○)!!過去には似たような話が、うなぎにもあったかも。

福岡の水産加工会社「善明」の吉川昌秀社長はアサリの産地を「年間約7千トン偽装」し、これに関わる脱税の罪で逮捕起訴され、1審で懲役2年の実刑判決を受けた。初めは「とんでもない人だ」と思ったけれど、すべてを白日の下にさらし偽装を改め、いちから出直す決意をした。堂々と中国産であることを表示する、そして美味しいアサリにするために、干潟でエサになるプランクトンを増やしたり、色々な努力をして食卓に届けたい・・と語っていた。認知度を上げるため名前も「熊本のうまかあさり」と名付けて。そしてやっと出荷にこぎ着けた。熊本産としていたときよりは安くなってしまったけれど。「うまかあさり」、もっとスーパーで扱ってもいいのではないかな?と思った。なぜなら今まで変わらない中国産のものを食べていたんだから・・私もずいぶん買ってしまったけど(^-^ゞ。そしてこうやって頑張っている会社を応援することは偽装をなくすことにもつながると思うのだ。

熊本は元々アサリがたくさん獲れていたが、水温が上がったせいもあって最近は漁獲量が激減しているそう。そして偽装が横行して生産量より流通量の方が多いという「魚沼産コシヒカリ」状態になっていたのだ。アサリが育たないのは、温暖化とか環境の悪化などが関係しているのかもしれない。吉川社長は、すべてを暴露したことで同業者からかなり恨まれているそうだ。でも、偽装しないと売れない、そうせざるを得ない構図というのは、我々消費者が「あくまでも国産」にこだわっているからできてしまうとも言える。だから、同業者(仲間)どうしで、分断が起きてしまうのは本当にやるせない。

そもそも日本の食糧自給率は37%、すでに輸入食材はずいぶんと食べているはずだ。そして「国産」であることが「安全」を担保するものではすでになくなっている。まず3.11後には輸入規制している国もあった放射能汚染食材。東北のきのこ、たけのこ。東京湾相模湾のさかな。いま現在どれくらいの線量なのかわからないが、半減期とか考えたら劇的に減ったとも思えない。人々の関心が薄れていても・・。また、例えば「北海道産とうもろこし」というコーン缶の表示が真実だったとして、そのとうもろこしがモンサントの種だったらどうするのか(!)。どこで育ったとか、まったく関係がなくなってしまう。他にもネオニコ問題やゲノム編集など心配なことはたくさんある。そして来年4月から「遺伝子組み換えでない」の表示は条件が厳しくなって実質消えるかもしれないという心配がある。以前からアメリカがこの表現を苦々しく思っているのと無関係ではないだろう。

「国産」なら安全だと盲信するのではなくて、食材をめぐるいろんな問題にも無関心でいたらいけないなと思った。

ところで、熊本アサリの件で疑い深くなった私はふと思った。クマモンは、本当に日本の熊なのだろうか・・後ろにチャックがついていて、脱いだらパンダが出てきたりして・・(産地偽装❗)😆・・失礼しました。

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