今日のごはん日記

料理の記録や気ままな日記を書いてます😄

夜の大捜査線

テレビ欄にこのタイトルを見つけて見てみました。「夜の大捜査線

ミシシッピー州の田舎で殺人事件が起きます。都会から来た黒人の刑事ヴァージルが捜査に加わるのですが、差別や偏見が当たり前のような時代。彼に浴びせられる汚い言葉とか、本当にひどかった…警察も黒人というだけで犯人扱いをします(今でも差別はありますが…)。この時代のアメリカは公共のトイレとか乗り物も白人と黒人で分けられていたから、どれほど屈辱的な扱いを受けていたんだろう…と思います。

でも、ヴァージルはどんな時も冷静さを失わず、洗練されていて優秀、とても魅力的なキャラクターに描かれています。反対に白人警官の方がわからず屋。でも色々あって最後、事件は解決してヴァージルは去って行きます。見送りに来た署長は「元気でやれよ。わかったな!」とはなむけの言葉を送り「わかった」と答えます。これだけの会話だったけれど、敵対していたふたりの間にうっすらと友情のようなものが漂って…。二度とは会わないけれど、少しだけ距離が縮まったような。

この時代にこういう作品を作れたのはすごいことなのかな?と思いました。児童文学をもとにしたドラマ「大草原の小さな家」でさえ、ユダヤ人差別が当たり前のように出て来て驚いたことがあったから…

だけど、歴史的にそうだったのなら、作品に織り込むことで貴重な資料にもなるのかもしれません。昔の映画で、現代では認められない差別用語の箇所を無音にして口パクにするのも見ましたが、パクパクしていてサッパリわからなかった…そうではなく、かつてそういう時代があったことを理解して見れば良いのかな?封印することは、なかったことにしてしまうことだから。映画には、歴史を記録したドキュメントとしての役割もあるのでしょう。

綿花畑で働く人達の姿や風景からも、アメリカ南部の雰囲気が伝わってきて、面白かったです。