とても久しぶりに見た映画「鳥」(1963年)。突然、鳥が人間を襲うという物語ですが、なぜ鳥が凶暴化したのか全く説明がないから、とても怖い。古い作品なので合成した場面が多く、今見ると逆に新鮮(^_^)。車を運転するシーンの背景とか…明らかにベニヤに絵を描いた山の風景なども使っています。でも、いちばん苦労しただろうなと思うのは、やはり鳥が群れになって襲ってくる場面。CGのないこの時代、よくここまで作ったなぁ、と驚きます。ジャングルジムにカラスがたくさん留まるシーンがあるのですが、どうやって撮影したんだろう？…最後は、鳥に囲まれた家からそーっと車に乗って脱出しますが、その後どうなったのかもわからない…。
初めて見たのは20年くらい前だったか…(歳がバレちゃう)？その時には全然気づかなかった発見がありました。ヒロインのメラニーは、ミッチという男性と出会って良い感じになるのだけど、ミッチの母は彼女が気に入らない。結婚はしてないけど、うまくいってない嫁姑みたいな感じです。メラニーも幼い頃、母に捨てられたとか…それからアニーという女性が登場しますが、彼女はミッチの昔の彼氏で…というふうに、それぞれ微妙な関係なのです。それとミッチは加山雄三似のおじさんなのですが、11歳の妹がいる。これどう見てもお父さんでしょう！と驚いた(笑)。
このように関係のないやり取りがたくさんあるのです。鳥に襲われて気を失うメラニーを助け、彼女とミッチの母は、お互い暖かい眼差しを交わします。なんとなく和解したというか…最後はそんなふうに終わります。パニック映画なのに、このような描写は珍しいと思いました。
ところでメラニー役の女優さんが美人(^_^)♪1950～1960年代のファッションはとてもおしゃれです。ノーカラーのグリーンのスーツが可愛くてよく似合ってました。そして昔の女優さんて当たり前のようにタバコを吸うんですが、美人だからすごく絵になるのです。古い映画は、当時の流行を見るだけでも楽しいです。
皆様もよかったらご覧になってみて下さいね(^o^)/
