今日のごはん日記

料理の記録や気ままな日記を書いてます😄

何がジェーンに起こったか

タイトルは知っていたけど見たのは初めての映画です(1962年作品)。思っていた以上の衝撃でした!134分という時間を感じさせない面白さでした。

これは年老いた姉妹の確執を描いたものです。妹役、べティ・デイビスの演技が怖すぎて…!ジェーンは、人気子役時代の栄光が忘れられず、老女になっても白塗りメイクとフリフリドレスを来て、舞台に返り咲く気でいる(←横浜のメリーさんを思い出してしまった!)。しかし、姉のブランチの方が女優として成功したから、彼女が憎くて仕方ない。ブランチを2階に監禁して、狂気のいやがらせをこれでもかっていうくらいに浴びせるのです…(例:ネズミ入りごはんを出す)

ティーブンキングの「ミザリー」という作品に出てくる狂気のおばちゃんに行動が似ているので、キング、絶対この作品を見てるに違いない!と確信した。でももっと似てるのは楳図かずおさんの「おろち」というマンガです。この中に「姉妹」という作品があるのですが、やはり憎みあっている。しかも大きな屋敷に二人暮らしという設定も同じです。そして、ラストに大どんでん返しがあって、「憎まなくていいのに憎んでいた」落ちまで同じ!あの天才楳図にも元ネタがあったとは(!)。詳しくは映画、マンガを観てみて下さいね。ハマります(^_^)!

昔はフィルムも白黒でCGもないから、この迫力は純粋に俳優の演技力だけのものなんだろう…だからどちらもすごい女優さんなんだろうな…演出は、ジェーンのシワが目立つように下からライトを当てたり。若い頃は美人だったに違いないのに…「徹底的に醜い老婆」「再び女優をめざす哀れな老婆」を表現しています。べティ自身が歳を取っているのに、こういう役ってなかなか勇気がいりますよね…少しでもキレイに見られたいのが人情だもの。三國連太郎さんが、演技のために前歯を全部抜いた話を聞いた時はすごい役者魂だと驚きました。べティが醜さを晒すのも女性にとってはそれくらい勇気のいることだっただろうなって……

ジェーンのワガママな性格は、子役の時からちやほやされたせいもあるかもしれないけど、親の見栄などもあったと思うので、ほんとは可哀想な子だったのかな…?お姉さんのブランチも比べられたりして悲しかったことでしょう。ただのサイコホラーとしてだけではなく、自分を認めてほしいという誰にでもある切望、歳を取って衰えていくことの悲しさなどを感じて、切ない気持ちにもなりました。おばあさんになった女性の切なさを想像できるくらいに自分も歳取ったか……(;゜Д゜)

新旧問わず、生きてるうちにコレだけは観ておけ!って映画があったら、ぜひ教えて下さいね(^o^)/また色々発掘して見てみたいです。