いつの間にかクリスマス(^_^)🎵皆さま、美味しいものを召し上がってすこやかにお過ごしでしょうか。私はまったく普段と変わりなく、夕べのメニューは土鍋雑炊、野菜の炒め物でございました(^-^ゞ💦
でもなにか作りたいな・・とワンパターンですがジンジャーマンを作りました。ココアバージョンは大人っぽいチョコクッキーで美味しい(^_^)🎵16世紀頃のイギリスでペストが流行していた頃、生姜に予防効果があったことからクッキーに入れるようになったとか。体を温めたり殺菌作用もあるから！？また香りの強いものは魔除けにも使われていたので健康祈願の意味もあったのかもしれません。
⭐クリスマスにまつわる物語⭐
有名なのは「クリスマス・キャロル」。金儲けしか興味のない守銭奴「スクルージ」は周囲からも嫌われている冷たい人間なのです。あるクリスマスイブ、彼の前に3人の精霊が現れ、スクルージの過去、現在、未来を見せていきます。その中でも未来が衝撃的で、布切れに包まれた粗末な死体が(！)。人々は彼の死を喜び、衣類や持ち物を奪い去ります。墓石にはスクルージの名前が・・！人でなしにふさわしい哀れな最期・・スクルージはこれをみて改心し、良い人になりました。というお話です。脱線ですが、TBSロンドン支局長のアキバさんによると、先日クリスマスキャロルのお芝居を見に行ったら、主役がコロナか何かで欠席だったため代役の人が台本を読みながら舞台に立っていたそうで、おもしろすぎてかなり笑いました(^o^)。
そしてもうひとつは、ベルギーを舞台にした「フランダースの犬」。少年ネロが、雪の降る冷たいクリスマスの日に天国に行ってしまう、とてもかわいそうなお話ですが、アニメの影響もありいまだ人気です。ところが本国ベルギーでは評価が低い(原作者がイギリス人というせいもある)。15歳にもなっているのに自立できてない、とか「負け犬の物語」としてネガティブに捉えられているという・・なぜ日本でだけ人気なのか、ベルギーの映画監督ディディエ・ボルカールトさんによると、日本人の心には、美しいまま死ぬことをよしとする価値観があるという。確かに悲劇の物語は色々あります。そして現実にも、死を美化されたことは過去に数えきれないほどありました。ネロの死もそんな崇高な死のひとつとされてしまったのでしょうか・・
リメイクされた海外の「フランダースの犬」は、結末が書き換えられていてハッピーエンドなのもびっくりです。原作のネロはいい子だけど、運命に翻弄されるばかりで闘っていない。なにごとも戦って勝ち取ってきた、ヨーロッパ的な価値観で見ると、これは受け入れられないことなのでしょう。でも、おじいさんを失い、家賃も滞納して吹雪の中に追い出されたら、そんなガッツはないのでは・・(T_T)。
しかし、作者がどのような意図で書いたのかわかりませんが、これはネロの生き方よりむしろ周りの人たちに問いを発しているのではないでしょうか。すなわち貧乏だからといって友達としてふさわしくないと差別すること、教育を受けていない(実際はその余裕もない)等の偏見により放火犯と決めつけること。このように、社会の底辺で生きる人に対して迫害をおこなって良いのですか？と・・実際ネロはとてもいい子だったのに、真実を見る目が曇っていたから死なせてしまったのだ。
コゼツ(村の有力者)の全財産が入った財布をネロが見つけ届けてくれたとき、彼に対するすべての疑惑が晴れた。諦めていた絵の勉強も現実になろうとしていた。だが、すでに遅く、ネロは天に召されてしまう・・。タイミングが合わなかったといえばそうなのですが、「クリスマスキャロル」の精霊がここに現れて悲惨な未来を知ることができたら、ネロは死ななかったでしょう。でも、本当は親切に未来を見せてくれる精霊なんてどこにもいない。我々の心の中に自らが、この精霊を呼び起こさなければならないのかもしれません。手遅れになってから後悔しても、遅い。「フランダースの犬」をひとことで言うと「後悔先に立たず」ではないでしょうか。。結末を変え、ネロの父親が現れてハッピーエンドになったところで、他人に対する心持ちが同じならまた同じことが起こります。この作品に対する日本とヨーロッパの評価の違いは興味深い話ですが、そこだけを見てしまうと本当に大切なことを見落とすのではないかな・・と感じました。スクルージも、大切なものに気づいたからこそ救われました。
クリスマスを迎え、また1年が終わろうとしています。いつなにがあるかわからないので、後悔することのないように優しさをもって暮らしていこう・・(^-^ゞ
↑原作より幼い設定のようですが、やっぱりこの絵柄でないと❗
