今日のごはん日記

料理の記録や気ままな日記を書いてます😄

アニメ・銀河鉄道の夜

久しぶりに、アニメ「銀河鉄道の夜」を見ました。この作品は古く30年くらいは経ってるかな・・・?ますむらひろしさんの漫画を元にしたので、ジョバンニとカンパネルラは猫になっています。この設定は大胆だけど、大正解!人間にしてしまうと、見ている人のそれぞれのイメージは絶対くずれると思うので・・・本当に可愛らしく描いてあって、子供がなにかを真剣に見る時のまなざしがとても印象的です。

ジョバンニは貧乏でお母さんも病気なので、放課後アルバイトで小銭を稼いだりしています。からかっていじめる友達もいるけれど、カンパネルラだけは、悪口を言わない。彼は級長だから成績も良いに違いなく、ジョバンニにとっては憧れの存在なのだろう・・・そういえば、自分よりちょっとお姉さんぽい同級生っていたなぁ。

しかし、宮沢賢治の作品て難解で…(^_^;)見ていても疑問がいっぱいなのです。

汽車に乗っていると、タイタニックが沈んで亡くなった(と思われる)人達が現れますが、やがて「私たちは天上へ行くのでここで降ります」と言い、途中下車します。天上へ行くならカンパネルラも同じなのに、どうして降りないんだろう?そして、そもそもジョバンニはこの世に生きているのに、どうしてあの世へ行く汽車に乗っていたんだろう?しかも、ジョバンニだけが、どこまでも行けるすごい切符を持っていた。

カンパネルラは、ずっと一緒に行こうね!とジョバンニが繰り返し確認するから、降りられなくなってしまったのかな?或いは、カンパネルラは友達を助けて身代わりに亡くなったから、天上よりもっといいところへ行ったんだろうか……

先日ドキュメンタリーで初めて知ったのですが、宮沢賢治には保阪嘉内というただ一人の親友がいたそうです。一緒に山に登って星を見たり。でも、色々あって訣別してしまいました。でも本当はもっといろんなものを分かち合いたかったに違いない…「僕たちどこまでも一緒に行こうね!」というジョバンニの台詞は、賢治自身の声なのかもしれません。だからとても切ない…

でも、「本当の幸い」ってなんだろう?「本当にいいことをしたら、それが一番の幸いなんだ」てカンパネルラは言いますが「お母さんは僕を許してくれるだろうか…」という台詞もあるのです。

現実世界に戻ったあと、ジョバンニはミルクを持って病気のお母さんのもとへ駆けて行きます。「カンパネルラ、僕たちずっと一緒だよ!」と心の中で呟きながら。他者の幸せのために尽くすことがカンパネルラへの供養になる(=一緒にいるということ)、とジョバンニは悟ったのではないでしょうか。それまでは生活が嫌になって「どこかへ行ってしまいたい」と思っていたけれど…

私の勝手な感想ですが…(^-^ゞ

ところで、この映画は音楽も素晴らしいなぁ…と思ったら細野晴臣さんでした。YMOとか全然知らないけど、細野さんてこんなに才能がある人だったんだ!と驚いた。銀河の暗闇に放り込まれたような、不思議な音楽。とても気に入ったのでCDを買って、聴いてます(〃▽〃)♪カンパネルラが去っていく「別離のテーマ」聴いていると泣けてくる(T_T)。「星祭りのテーマ」も幻想的で素敵なんです。以前テレビで知ったのですが、細野晴臣さんのおじいさんはタイタニックに乗っていたとか!ビックリ!孫の晴臣さんがこの作品に関わったのも、不思議な縁を感じます。

宮沢賢治の研究をしている人はたくさんいるので、ちょっと本を探してみようかな?自分に理解できるかわかりませんが…(^-^ゞ

ちなみに、タイタニックで亡くなった人達が「タッチ」の上杉達也と朝倉南にそっくりだと思っていたら、監督が同じ杉井ギサブローさんでした(笑)これからご覧になる方は、ここもチェックしてみてください! (^-^)♪本当に似てる…